市販スプレーが当たるのは熱交換器の手前側まで
エアコンの前面パネルを開けてフィルターを外すと、細いアルミの板がすき間なく並んだ面が出てきます。
これが熱交換器で、部屋の空気を冷やしたり温めたりする部分です。
市販の洗浄スプレーを吹きかける先は、この面になります。
泡や液が当たるのは、見えている手前側の板の表面と、すき間の入口あたりまでです。
板と板の間は狭く、奥へ行くほど液が届きにくくなります。
スプレーで流せるのは、表面に乗ったほこりや、手前で固まり始めた汚れが中心だと考えてください。
製品によっては、スプレーしたあとに冷房を回し、出てくる結露水で汚れを流す仕組みのものもあります。
流れた水と汚れは本体の下にある受け皿に集まり、排水ホースを通って屋外へ出ていきます。
この「流した先」がどうなっているかが、スプレーの話でいちばん見落とされやすいところです。
スプレーでは残る汚れと、残したときに起きること
熱交換器の奥には送風ファンがあります。
筒の形をした羽根車で、回転して部屋へ風を送り出す部品です。
熱交換器を通った湿った空気がここを通るので、羽根に黒い点状のカビがつきやすい場所でもあります。
このファンは熱交換器の裏側にあるため、前からスプレーしても液はまず届きません。
冷房を入れたときのにおいや、吹き出し口から黒い粉が飛ぶ症状がファン由来なら、スプレーをしても変わらないことが多いです。
もう一つ残りやすいのが、結露水の通り道です。
スプレーで溶かした汚れは受け皿に落ちますが、ここにすでにぬめりやほこりがたまっていると、流れが悪くなります。
行き場を失った水が、吹き出し口から垂れてくることがあります。
加えて、本体の片側には基板などの電気部品が入っているつくりが多く、ここに液がかかると故障の原因になります。
スプレーの向きを気にせず全体に吹きつけるのは避けたほうがよい、というのが作業する側の感覚です。
使う前に覗いておく3か所
スプレーを買う前、あるいは手元にあって使う前に、スマートフォンのライトで次の3か所を覗いてください。
見るだけなら数分で終わります。
フィルターを外した奥の熱交換器
まず電源プラグを抜くか、ブレーカーを落としてから前面パネルを開け、フィルターを外します。
アルミの板の表面が灰色のほこりで覆われているなら、スプレーの前に掃除機で表面のほこりを吸っておきます。
ほこりの上から液をかけると、泥のようになってすき間に押し込まれるためです。
板の色がほぼ見えていて、うっすら曇っている程度なら、スプレーの届く範囲に収まっている状態です。
吹き出し口の奥の送風ファン
風が出てくる横長の口に、下からライトを当てて覗き込みます。
縦に並んだ羽根が見えるはずです。
羽根の縁に黒い点が並んでいる、あるいは羽根と羽根の間が黒っぽく埋まっているなら、汚れはスプレーの届かない位置にあります。
ここは写真に撮っておくと、あとで比べたり人に見せたりするときに役立ちます。
屋外の排水ホースの出口
冷房を20分ほど回したあと、室外機のそばに出ている細いホースの先を見ます。
ぽたぽたと水が出ていれば、結露水の通り道は通っています。
長く冷房を使っているのに水が出ていない、あるいはホースの先が泥や虫でふさがっているなら、スプレーで流した汚れが途中で止まる可能性が高くなります。
スプレーで済む状態と済まない状態の分かれ目
3か所を見た結果で、判断はおおよそ分かれます。
熱交換器の表面に薄くほこりが乗っている程度で、ファンに黒い点がなく、排水ホースから水が出ている。
この組み合わせなら、フィルター掃除と表面のほこり取りに、スプレーを足して様子を見る選択肢があります。
汚れが手前側に集まっている段階なので、届く範囲で片づく状態です。
一方で、ファンの羽根に黒い点が見える場合は、スプレーをしてもにおいや黒い粉は残るかと思います。
汚れの中心が熱交換器の裏にあるので、前から何を吹きつけても当たらないからです。
排水の出方が怪しい場合も、スプレーは控えたほうが無難です。
流した汚れが受け皿にたまり、水漏れのきっかけになることがあります。
迷ったときは、ファンの写真を1枚撮っておくと判断が早くなります。
黒い点が写っているかどうかで、次にやることがほぼ決まるためです。
葛飾ハウスクリーニングで分解して洗うときに届く場所
葛飾ハウスクリーニングのエアコンクリーニングでは、カバーと送風ファンを外してから、熱交換器を専用の洗浄剤と高圧洗浄ですすぎます。
ファンが外れているので、前からでは届かない板の奥の面まで水を通せます。
壁や床の養生、洗ったあとの排水処理までを作業に含めています。
料金は、壁掛けでお掃除機能なしが1台12,000円、お掃除機能つきが22,000円です。
お掃除機能つきは自動清掃ユニットの取り外しがあるぶん、作業時間が長くなります。
スプレーで済ませるか、分解して洗うかは、覗いた結果で決めて構いません。
ファンがきれいで排水も通っているなら、自分でやれる範囲に収まっています。
黒い点が見えたなら、その写真が見積もりのときの材料になります。
今日やることは一つです。
フィルターを外す前に、吹き出し口の奥をライトで照らし、送風ファンの羽根を1枚撮ってください。
この記事に関するよくあるご質問
- 市販のエアコン洗浄スプレーはどこまで届きますか
- 前面パネルとフィルターを外したときに見える熱交換器(細いアルミの板が並んだ部分)の手前側が中心です。
その奥にある送風ファンや、結露水を受けて外へ流す通り道には届きにくく、そこについた汚れは残ります。 - スプレーを使う前に何を見ればいいですか
- フィルターを外した奥の熱交換器、吹き出し口の奥にある送風ファンの羽根、屋外に出ている排水ホースの出口の3か所です。
ファンの羽根に黒い点が並んでいたり、排水の出方が怪しかったりする場合は、スプレーでは届かないか、流した汚れが詰まる側に回ることが多いです。 - スプレーで済ませてよいのはどんな状態ですか
- 熱交換器の表面に薄くほこりが乗っている程度で、吹き出し口の奥のファンに黒い点がなく、冷房運転中に排水ホースから水が出ている状態です。
この場合は、フィルター掃除とあわせてスプレーで様子を見る選択肢があります。