最初の冷房で出るにおいは、去年の夏に作られている
冷房の運転中、エアコンの内部は結露して濡れます。
止めた直後がいちばん湿っている状態で、そのまま秋になり、暖房を使うか使わないかのまま冬を越す。
だから梅雨前や初夏に一発目の冷房を入れたときに出てくるにおいは、去年の夏の運転で残った水分と、そこに吸い寄せられたホコリが元になっていることが多いです。
汚れが育つのは、熱交換器(冷たくなる金属のフィンの部分)と、風を送り出す筒状のファンの表面です。
どちらも吹き出し口へ向かう風の通り道の上にあります。
シーズンの一発目に出る風は、その上を通ってきた最初の風になります。
二日、三日と回し続けるとにおいは薄くなったように感じるかもしれませんが、濃い分がどこへ行ったかというと、部屋の中です。
冬のあいだ暖房だけを使っていた場合も、冷房で濡れた内部がそのまま乾いて汚れが固まっているだけで、付いたものが消えるわけではありません。
暖房も冷房も使わずに半年止めていた場合は、風が通らないぶんホコリが層になって積もります。
どちらの過ごし方でも、春先の内部は前の夏の続きです。
使い始める前に洗う理由は、ここに集約されます。
汚れの総量を減らすというより、いちばん濃い一回分を部屋に出す前に止める、という話です。
冷房を本格的に使う前に、30分だけ試運転する
洗うかどうかを決める前に、一度試運転をしてみてください。
やり方は難しくありません。
試すのは、外が暖かい日にします。
外気温が低い日は冷房運転を受け付けない機種があり、動かない理由が故障なのか気温なのか分からなくなるためです。
二十度を超える日を選べば、たいてい判断がつきます。
まず窓を開けて、部屋の空気を入れ替えられる状態にします。
リモコンを冷房にして、設定温度をいちばん低くする。
そのまま30分ほど回します。
低い温度にするのは寒くしたいからではなく、内部をしっかり冷やして結露させ、その水が外まで流れていくかを見るためです。
見るのは3つです。
におい
最初の風は正面に立たずに受けます。
溜まっていたホコリがまとめて飛ぶのは、動かし始めの数十秒だからです。
そのうえで、かび臭さが出るかどうか、それが最初の数分で消えるか、30分たっても続くかを分けて覚えておきます。
数分で薄まるなら、吹き出し口の近くに溜まっていたホコリが飛んだだけのこともあります。
30分続くなら、風の通り道の奥に原因が残っています。
なお、においの質でも分かれます。
かび臭い、土のようなにおいは汚れの側の話ですが、焦げたようなにおいや、ビニールが熱せられたようなにおいが出たときは、その場で運転を止めてください。
汚れではなく電気の側で起きていることがあり、清掃とは別の対応になります。
水
室外に出ているドレンホース(内部で結露した水を外へ逃がす細い管)の先から、水が落ちてくるかを確認します。
冷房を30分回して一滴も出ないのに、室内機の吹き出し口のまわりが濡れている、あるいは水が垂れてくる。
この組み合わせが出たら、水の逃げ道が詰まっている可能性があります。
風
風量が去年より落ちていないか。
同じ設定でいつもより弱く感じるなら、フィルターの目詰まりか、ファンの羽に汚れが積もって風を掴めなくなっているかのどちらかであることが多いです。
それと、吹き出し口のルーバー(風向きを変える板)を手で軽く倒して、奥をのぞいてみます。
筒状のファンの羽に黒い点が並んで見えたら、その上を風が通っている状態です。
試運転のあと、どこで判断が分かれるか
においが30分続く、または奥に黒い点が見える。
このどちらかが当てはまるなら、洗う段に進む判断になります。
フィルターだけ洗っても、原因が奥に残っているので同じ状態に戻ります。
においも黒い点も無く、水も外にきちんと落ちている。
この場合は、フィルターの掃除だけで夏を越せることもあります。
今年は見送って来年の春先にもう一度同じ試運転をする、という決め方もできます。
ただ、内部を一度も洗わずに何年も使っているなら、においが出ていない年でも汚れは積み上がっています。
試運転の結果だけで決めるか、前回洗ってからの年数も足して決めるかで、答えは変わります。
冷えない、水が室内側に垂れる、運転中に異音がする。
これらは洗って直る種類の症状ではありません。
清掃ではなく修理か交換の話になるので、順番としては先にメーカーや設置した業者に見てもらうことになります。
夏前に試運転する意味の半分は、ここにあります。
七月に冷えないと分かったときと、五月に分かったときでは、動ける時間がまるで違います。
自分で手を出せる範囲は、フィルターまで
フィルターは外して、掃除機でホコリを吸ってから水洗いし、日陰でしっかり乾かしてから戻します。
濡れたまま戻すと、残った水にホコリが張り付いて、かえって目が詰まります。
ここまでは特別な道具も要りません。
その奥、熱交換器のフィンやファンに市販の洗浄スプレーを吹く方法もありますが、勧めにくい理由があります。
洗剤は、かけた量と同じだけすすいで流さないと、溶かした汚れを抱えたまま内部に残ります。
スプレーにはすすぐ工程がありません。
さらに、落ちた汚れはドレンパン(室内機の下にある、結露水を受ける皿)に溜まります。
ここが詰まると、水は外へ流れず室内側にあふれます。
試運転で水漏れとして出てくる症状の一部は、この経路で起きます。
作業として分解洗浄をするときは、壁と床を養生したうえで、洗浄剤をかけた熱交換器とファンを水で押し流し、流れた水をまとめて受けて外に捨てます。
すすぎと排水がセットになっているかどうかが、自分でやる場合との境目です。
葛飾ハウスクリーニングに夏前の1台を頼むなら、日取りをどう決めるか
壁掛け(お掃除機能なし)は1台12,000円、作業時間は約1.5時間を見ています。
葛飾区・足立区・江戸川区に伺います。
日取りで効いてくるのは、作業の1.5時間そのものより、その前後です。
作業中はそのエアコンが止まります。
洗ったあとは送風で内部を乾かす時間もほしい。
真夏の午後にこれをやると、部屋の中で待つ側がつらくなります。
窓を開けて風を通せる時期のほうが、作業する側も家にいる側も楽に進みます。
もう一つは、試運転で不具合が見つかったときの余白です。
清掃で直らない症状が出た場合、修理の日程を取るか、買い替えを考えるかという判断が挟まります。
この余白は、暑くなってからでは取りづらくなります。
ご依頼のときは、室内機の右下や前面パネルの内側にある型番をそのまま送っていただけると、お掃除機能の有無を含めて先に確認できます。
今日できることは1つです。
窓を開けて、冷房を最低温度で30分回す。
におい・水・風の3つを見る。
それだけで、洗う段に進むのか、修理の話なのか、フィルターだけで足りるのかが、かなり絞れます。
この記事に関するよくあるご質問
- 冷房を使い始める前に、何をすれば洗うかどうか決められますか
- 外が暖かい日に窓を開けて、冷房を最低温度で30分ほど回す試運転をします。
見るのはにおい・水・風の3つです。
かび臭さが30分続く、または吹き出し口の奥のファンに黒い点が並んで見える場合は、洗う段に進む判断になります。
においも黒い点も無く、ドレンホースから水が落ちているなら、フィルターの掃除だけで夏を越せることもあります。 - 市販の洗浄スプレーで奥まで洗ってはいけませんか
- 勧めにくい理由があります。
洗剤はかけた量と同じだけすすいで流さないと、溶かした汚れを抱えたまま内部に残ります。
スプレーにはすすぐ工程がありません。
落ちた汚れが室内機の下の受け皿に溜まると排水が詰まり、水が室内側にあふれることもあります。
ご自身でやる範囲は、外して水洗いして完全に乾かせるフィルターまでにしておくほうが安全です。 - 夏前に頼むと、当日どのくらい時間がかかりますか
- 壁掛け(お掃除機能なし)は1台12,000円で、作業時間は約1.5時間を見ています。
作業中はそのエアコンが止まり、洗ったあとは送風で内部を乾かす時間も要ります。
窓を開けて風を通せる時期のほうが、待つ側も作業する側も楽に進みます。