「分解」で外すのは、カバーと送風ファンまでです
エアコンクリーニングを調べると「分解洗浄」という言葉がすぐ出てきますが、どこまでバラすのかまで書いてあることは少ないかと思います。
料金表に載せている壁掛け1台12,000円(お掃除機能なし・約1.5時間)で外すのは、前面のカバー、フィルター、風向きの羽根板、そして送風ファンの4つです。
送風ファンは、吹き出し口の奥で回っている筒状の羽根です。
細い羽根が何十枚も並んでいて、その一枚ずつの間に埃と湿気が固まります。
黒い点が等間隔に並んで見えたら、そこに付いています。
カバーを開けただけでは指も布も届かないので、外して単体で洗います。
ここを外すか外さないかが、拭き掃除と分解洗浄の一番大きな差です。
外さないものもあります。
基板や配線が入っている側は、防水のカバーで包んで水がかからないようにしたうえで、そのまま残します。
風向きの羽根板と、内部で水を受ける皿は、機種によって外れるものと外れない造りのものがあり、外れないなら付けた状態のまま洗います。
同じ「壁掛け」でも部品の付き方は年式でかなり違うので、当日その場で判断します。
工程1・電源を落として、エアコンごと袋で囲う
作業はいきなり洗い始めません。
最初にやるのは電源を切ることです。
コンセントが本体の横にある機種はプラグを抜き、コンセントが見当たらない機種は分電盤のブレーカーを落とします。
運転を止めるだけでは内部に電気が来ているので、水を使う前に必ず切ります。
次に養生です。
エアコンの本体をぐるりと囲うように、下がバケツにつながった袋状のカバーを取り付けます。
洗浄で出た水と汚れは、この袋を伝ってバケツに落ちます。
壁紙、その下にある家具、床にも必要な範囲でシートをかけます。
水を使う作業なので、囲いが甘いと壁を伝った汚水が家具の裏に回ります。
そのうえでカバーとフィルターを外し、送風ファンを取り外します。
ここまでで、洗う前の準備が終わります。
実際に水を当てている時間より、この準備と、あとで戻す時間のほうが長くなることが多いです。
約1.5時間という見込みは、洗う時間だけを指したものではありません。
依頼する側でやっておくと早いのは、エアコンの真下と、その手前の1畳ぶんほどを空けておくことです。
脚立を立てて人が立つ場所が要ります。
動かせない家具があっても作業はできますが、養生の手間がそのぶん増えます。
工程2・洗浄剤を置いてから、高圧の水で流しきる
囲いができたら、アルミの薄い板が並んだ部分(熱交換器)と、外した送風ファンに洗浄剤をかけます。
かけてすぐこすらず、汚れの種類に合わせて数分置きます。
埃が油と湿気で固まっているところは、薬剤がゆるめるのを待ってからのほうが落ちます。
そのあと高圧の水ですすぎます。
アルミの板は指で押すと簡単に曲がるので、当てる角度は板の並びに沿わせます。
ここを斜めから強く当てると板が寝てしまい、風の通りが悪くなります。
外した送風ファンは、羽根の間につけ置きしてから洗います。
この工程で大事なのは、汚れを浮かせることより、浮かせた洗浄剤を残さず流しきることです。
すすぎが足りないと、乾いたあとに薬剤が内部に残り、次に運転したときのにおいにつながることがあります。
バケツに落ちてくる水の色が変わらなくなるまで流します。
なお、においが強く出る洗浄剤を使う必要があるときは、作業前にお伝えします。
作業中は窓を開けて換気し、終わったあともしばらく換気を続けていただくようお願いしています。
使ってほしくない薬剤があれば、依頼のときに言っていただければ、そのぶん落とせる範囲がどう変わるかをその場でお伝えします。
工程3・水気を拭いて組み戻し、送風で乾かす
すすぎが終わったら、いきなり組み立てません。
まず水気を拭き上げます。
金属部分に水が残ったまま部品を戻すと、次に運転するまで内部が湿ったままになります。
乾かす工程を飛ばして組むと、せっかく落としたところが元に戻るのが早くなります。
拭き上げたあとに防カビの仕上げをして、送風ファン、羽根板、フィルター、前面カバーの順に戻します。
外した順の逆です。
組み戻したら養生を外し、電源を入れて送風運転で内部を乾かします。
冷房ではなく送風にするのは、冷やすと内部に水滴がつくためです。
最後に試運転をして、風が出るか、異音がしないか、水漏れがないかを見ます。
この確認だけは一緒に見ていただきたいので、始めと終わりの立ち会いをお願いしています。
作業中ずっといていただく必要はありません。
汚れ方を見たい方には、送風ファンを外した直後に一度声をかけます。
外した状態が一番分かりやすいタイミングです。
葛飾ハウスクリーニングに頼む前に、自分で見ておけること
依頼するかどうか迷っている段階でも、確かめられることが2つあります。
1つは、送風ファンの状態です。
エアコンの電源を切ってから、吹き出し口の羽根板を指でそっと下に開き、懐中電灯かスマートフォンのライトで奥を照らします。
筒状の羽根に黒い点が並んでいたら、そこは拭き掃除では届きません。
真っ白なら、まだフィルター洗いで足りている状態かと思います。
もう1つは、自動でフィルターを掃除する機能が付いているかどうかです。
前面カバーを開けたときにフィルターの前を動く白い機構が入っていれば、外す部品が増え、作業時間も料金も変わります。
本体の右下にある型番のシールを撮っておくと、問い合わせのときにそのまま使えます。
自分でやる範囲をどこで切るかは、道具と時間の都合で人によって違います。
フィルターを外して風呂場で洗うところまでは、月に一度でも効きます。
その先の熱交換器と送風ファンは、囲って高圧の水ですすぐ工程がないと薬剤を流しきれないので、市販のスプレーだけで済ませようとすると内部に残りやすい場所です。
今日やるなら、ライトで吹き出し口の奥を照らして、黒い点があるかどうかだけ見てください。
あるかないかで、頼む時期が決まります。
この記事に関するよくあるご質問
- 分解というのは、壁から本体を外すことですか
- 壁掛け1台12,000円の作業で外すのは、前面のカバー、フィルター、送風ファン、そして機種によって外れる風向きの羽根板までです。
基板や配線が入っている側は外さず、防水のカバーで包んで水がかからないようにしたまま洗います。 - 作業をずっと見ていたほうがいいですか
- 始めと終わりだけ立ち会いをお願いしています。
作業中ずっといていただく必要はありません。
汚れ方を見ておきたい場合は、送風ファンを外した直後に一度声をかけますので、そのときだけ覗いていただくと分かりやすいかと思います。 - 市販のスプレーで自分でやるのとは何が違いますか
- 違うのは、洗浄剤を流しきる工程があるかどうかです。
分解洗浄では本体を袋で囲って高圧の水ですすぎ、汚水をバケツに落とします。
手が届く範囲のフィルター洗いはご自分でされてかまいませんが、奥のアルミの板と送風ファンはすすげないと洗浄剤が残りやすい場所です。